workshop2

2007年度
総評

山本理顕による総評

グループ 1
パブリック・スペースでもあり、プライベート・スペースでもあり得る、そのようなスペースを中間領域=SHA-KO-BA(社交場)と呼ぶ。例えばコンビ ニはSHA-KO-BAの典型である。そのコンビニのシステムを利用しながら、新たな都市装置をつくる。その都市装置を実際の都市の中で展開しようとする アイデアである。コンビニ的なシステムを都市の中で再発見しようとする試みは面白いけれども、建築的な実験になり得ていない。もう少し現実の都心の状況と の関係が記述できればリアルな提案になり得たと思う。

グループ 2
横浜のウォーター・フロントの構造を陸上のインフラとの関係で再発見した方法は評価できる。ただし、その再発見された3つの場所に計画されるそれぞれの建築があまりにも相互に脈絡がない。場所ごとに特異な建築が計画されているように見える。貝島桃代さんの指摘のように、一体誰のための施設で、誰が主体的に 計画するのか、それが不明である。つまりリアリティーがない。この建築がどのようにしたら実現可能なのかそのプログラムが記述されるべきである。

グループ 3
関内エリアの都市構造をそのまま2倍の大きさに拡大して、それをMM地区に移植するというアイデアである。確かに歴史を経過した関内エリアの都市構造は、 MMエリアのまったく新しい計画にはない魅力がある。ただそれを2倍の大きさに拡大することがどのような根拠に基づいているのか、それが不明である。その ために提案自体が計画性のないように見える。つまり思いつきの範疇を出ていないように見える。2倍にするその根拠を発見する理論武装が必要だったのではな いか。

グループ 4
陸側から開発されるという今までの開発の手法に対して、それを海側から再評価しようとする視点は優れている。水際線をインテリア化するためには、既存の建 物の足下部分を、海との関係で丁寧に再デザインすることが求められる。その考え方も極めて現実的である。現実的になった分、建築的な面白さに欠けるという 欠陥もあるが、全体の脈絡は極めて明快である。

グループ 5
プレゼンテーションは抜群である。グラフィック・デザインの手法が計画の内容と見事に一致したからである。既存の都市の中の具体的な建築をブリッジによっ て結びつけるという単純なアイデアであるが、もう少し計画論的な手法の還元することができたら面白い計画になったと思う。つまり見えないブリッジを想定し て、そのブリッジを都市計画の形態規制に利用するというような方法である。建築が実現するたびにそのインビジブル・ストラクチャーがビジブルになるという ような考え方に可能性があったように思える。

グループ 6
大学のキャンパスをMM地区に展開するというアイデアは,オーソドックスだけれども,その分、よくまとめられている。既存の都市空間にパラサイトするので あれば,今の都市空間を変えてしまうようなもう少し強い提案が求められるべきではないかと思う。大学というシステムを再構築するチャンスをもっと生かすこ とができたように思う。

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