May 20, 2010 4:37 PM | Category: 課題

2010年前期飯田スタジオ始まりました

2010年前期飯田スタジオがスタートしました。テーマは、「横浜駅及び周辺の再整備計画」です。設計助手は遠山が担当します。

2010年前期飯田スタジオ課題

今期の飯田スタジオは「横浜駅及び周辺の再整備計画」を取り上げる。

現在の横浜駅は1928年東海道本線全面開通に伴って高島町から移転された。当時は一地方都市の通過点に過ぎなかったが、京浜工業地帯の中にあって重化学工業、造船業が集積し、港湾を中心とする流通の要として横浜が大きく発展すると共にその玄関口として整備されてきた。その後の産業構造の変化によって都市中心が関内から造船所跡地の再開発であるみなとみらい地区に移り、又市内に衛星的に副都心が指定されるなど都市構造がネットワーク化されるにつれ交通拠点としての横浜駅の価値は以前にも増して高まっている。駅自体いまや6社9路線の鉄道が乗り入れ、乗降客数は1日200万人に上る。又駅を挟む東西に大型商業施設や多くの飲食店が乗降客の増大に伴い立地してきた。今後羽田空港の国際化、瑞穂埠頭の返還、あるいはかつての生産施設跡の再開発等々、特にアーバンリングと位置づける臨海部の総合的整備計画に伴い、北部沿岸領域の開発が急速に進むことが予想され、横浜駅周辺の都心機能の充実が更に求められている。しかしながら鉄道のみならず国道、高速道が密集し、海岸、丘陵が迫る地形的な要因もあってこれ以上の面的な広がりは期待できないのが現状である。

又近年の温暖化によるいわゆるゲリラ豪雨や今後警戒される海面上昇等自然災害に対して、改造に次ぐ改造で短期的に対応して作られてきた街の構造そのものが脆弱であり、予想される大規模地震に対する備えもはなはだ心許ない。何よりも駅によって東西が分断され、海際にあっても全く海が感じられず、周辺から河川が入り込む変化のある景観を含め、本来この駅が備えている最大の特性が生かされていない。あくまでも駅を中心として様々な方向に一方的にベクトルが伸びるに止まり、回遊性や滞留性が全く形成されていないことも指摘されている。このような様々な問題を踏まえ、これからの横浜の都市戦略を見据えて次の時代につなげるため、駅を中心に一帯を改造し、新都心を推進するための協議が横浜行政を核としてようやく始まった。

しかしながら既に重装備に建設を重ねてきた東西の建築群や集中するインフラの複雑さもあってこれらを一新して一気に作り直すようなドラスティックな外科的手術は不可能に近い。関係者も多岐にわたり相互の利害を考慮すると、方針を一本化すること自体大変に難しい。とはいえ駅に近接する東急ホテルや相鉄ジョイナスなど老朽化もあって早急に対処すべき施設も多くその意味では計画如何では改造を実現することに踏み切るチャンスでもある。すでに協議会でも「エキサイトよこはま22」と名付け、横浜駅及び駅周辺の新しいイメージを具体的に描き始めている。

このスタジオでは、駅及び周辺部の歴史的経緯、この地域が抱える多くの問題、みなとみらい、関内、ポートサイドなど隣接する地区との連携、シーバスなど新交通システム、創造都市、環境都市など横浜市が掲げる近未来の都市ヴィジョン、等々を視野に入れ新しい横浜駅、あるいは駅周辺部に対する提案を行う。当初3週間ほど全員で関係者の聞き取り、調査、研究を行い、その後中間発表までに各自の構想を整理、その後具体化し最終発表を行う。学内公表の後、協議会や横浜市、あるいは一般市民への発表も予定している。

| Posted: Yukinobu Toyama

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