August 12, 2009 8:38 PM | Category:

ボキャブラリーとしての地域社会圏

M2の杉浦洋平です。圓木や田邊さんに続けと初投稿。地域社会圏という課題に前期取り組んだ学生側の意見を書きたいと思います。

私の提案は、谷戸地形を利用して水の循環システムを作ることで、自然環境と居住環境が共存した住宅地です。

yohei image.jpgのサムネール画像

上の写真は谷戸の全体像のイメージmodelです。住宅地そのものを棚田状の地形にしてしまうことで、谷戸地形の持っていた集水システムを人の生活と自然環境をつなぐことに利用したいと考えました。すべての住宅は前庭を持つ構成になってますが、住宅ごとに前庭との関わり方が高低差の関係で異なります。庭と段差なしでつながる住宅もあれば、目線の高さに庭のある住宅もあります。谷戸を単位とすることで、水を集めること、流すこと、溜めることという一つの住宅だけではできないことが可能になります。


前期スタジオを終えてみても地域社会圏がなんなのか明快に答える自信はないのですが、個人的には「闇市商店街の地域社会圏」「住宅地の屋上の地域社会圏」「谷戸地形住宅地の地域社会圏」というように、地域社会圏の前につける形容詞が非常に重要であると感じています。

というのは、自分の提案でいうと谷戸地形は現在まで住むことに対して価値が見いだされていませんでした。崩れると危ないという理由でコンクリートで固められるか、法規の改正で地階の容積率が緩和されるという理由でマンションが建つかという悲惨な状況です。

この悲惨な状況は、突き詰めてしまえば、谷戸地形に対して一住宅一家族で作られる居住環境は適していないということの証明でした。小規模の住宅開発では斜面崩壊の危険があり、大規模なマンション開発では自然環境を一変させ、周囲の関係がなくなってしまう。

戸だて開発、マンション開発両方が適さないことではなく、この二つしか選択肢がない現状こそ、社会システムのゆがみであり、山本さんが一家族一住宅を否定した理由であると思います。

街づくりのボキャブラリーが乏しいせいで、考える余裕もなく決められた型を当てはめるだけの開発に陥ってしまい、その結果どこにいっても同じ作られ方で住宅地が作られる。


「○○の地域社会圏」という言葉は、社会システムのゆがみの数だけあるのではないのでしょうか。ボキャブラリーを単に増やすだけがいいのではないですが、ボキャブラリーがない今はつくることに意味があると思います。

この当たりを座談会でみんなに意見を求めたいと考えています。長々と失礼しました。

| Posted: Yohei Sugiura

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