August 20, 2009 10:15 PM | Category:

商店街型地域社会圏

末光です。

仲さんが指摘した単位の問題は非常に興味深いと思います。
今回スタジオをやっていた中で、一番現実的な可能性を感じたのが商店街型の地域社会圏でした。というのは、色々な理由が考えられるのですが、ひとつに、都市に存在する既存の骨格でありながらも、規模的に丁度400人くらいの規模に近いというのがあるのかもしれません。

つまり、自然発生的に作られてきた地域のコミュニティーの単位というものが、地域社会圏で想定している規模と近いということが何だか興味深い関係だと思います。

ただ、これらの多くの商店街では、この骨格の持つ利点を生かしきっておらず、例えば、仕入れの問題にしても、設備の問題、サービスの問題などとっても、集まっていることを生かしきれていないというのが現状で、実際には、1つの組織で運営しているデパートやスーパーといった組織化された大型店にとって替わられて来ているという現実もあります。(これら大型店さえも現代人のライフスタイルに合わなくなって来ていますが。。)

今回のスタジオの中で商店街型地域社会圏を扱った遠山君の案をご紹介します。
(彼が旅行中のため、代理でUPを頼まれました。)

toyama.jpg

ちょっとこのパースだけでは分かりにくいのですが、接道や防火の規定を満たしていない商店街を計画するにあたり、その裏にある戸建住宅を取り込み、PCで出来た界壁を共有させながら、建て替えていくという計画です。町屋のように細長い短冊状建物がジグザグに並んだ風景に作り変えています。(中央の抜けたところが商店街にあたるところです。)

ここで面白いと思ったのが、商店街という骨格を作り変えていく過程において、そのまま商店街を維持するのではなく、一部の商店を、遠山君がいうところの「老人向けSOHO」にしていくことで新たな地域社会圏に読み替えていたところかなと思います。

例えば、定年した人が、商店街の託児所として参加したり、書道やピアノなどを教える教室を開いたり、自分の書斎や趣味の部屋などを地域に開放したりすることで、年老いても地域に参加していくことのできるモデルを提案していました。この商店街を歩いていくと、普通の商店と同じ並びで、そういった託児所やピアノ教室などがあるというものです。

最近、言葉が良いのかどうかはわかりませんが、「孤独死」のニュースをよく目にします。1住戸=1家族を見直すという地域社会圏の根底には、高齢化社会の問題が大きいのだと思います。年老いたから、老人ホームに叩き込まれるのではなく、高齢者が活き活きと暮らせるモデルを都市の中で作っていくことが重要なのだとすると、この商店街というのは大きな可能性を秘めているように思っています。

今、飯田先生とインディペンデントスタジオで進めている洪福寺の松原商店街でより実践的なモデルを是非考えてみたいと思っています。

末光

| Posted: Hirokazu Suemitsu

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